鋭角部の加工において形状変更による品質向上のポイント
CNC旋盤加工において、上図のような先端が30°より鋭角の場合、つぶれやすく、仕上がり品の品質を安定的に保つことは困難です。このような先端が鋭角形状の部品は、加工後の搬送や洗浄工程で部品同士が接触することで、つぶれや曲がりが起きやすく歩留まりが悪くなります。
丸物形状の部品の設計では、先端部分の形状が歩留まりにどのような影響を与えるかを知っておくことがコストダウンのポイントとなります。部品の機構上、先端部分の形状が30°より鋭角である必要がある場合は、先端にフラット部を設ける形状に変更することでコストダウンが実現できます。この場合、15μm~30μmのフラット部があることで歩留まりが50%改善します。また、部品の寿命も長くなります。