穴加工における加工工数削減によるコストダウンのポイント
CNC旋盤加工において、上図のような穴加工の内面に3段の段部があり隅部が直角となっている場合、合計6種類の工具(ドリル3種類、特殊工具3種類)を用いて加工する必要があります。このような段部が直線となるようにNC旋盤で加工するためには、ドリルで加工後、段部が直線になるよう特殊工具で加工をする必要があります。その結果、工具の数が増加、加えてCNC旋盤加工の加工時間が長くなるため、加工コストが高くなる要因となります。
穴加工が必要な部品の設計では、内面段部が直線となっている形状をどのような工具と工程で加工するのかを知っておくことがコストダウンのポイントとなります。部品の機構上、内面段部が直線である必要がない場合は、上図のように段部の形状を直線から工具形状(キリ先端角度)に変更することでコストダウンが実現できます。その結果、直線にする加工が不要となるため、 工具数や加工時間を削減することができ、コストダウンにつながります。