ポケット加工において形状変更によるコストダウンのポイント③
ポケット加工において、上図のような隅R逃がし形状となるように加工を行う場合、工程が異なれば、プログラムを用いて同じ深さとなるように指示をしても、工具の連続使用時間によって深さが異なってしまうため、ポケット加工部と隅R逃がし形状の底部分に段差ができてしまう可能性があります。このような段差の結果、隅R逃がし形状の部分の深さがポケット加工の底面より浅ければ、嵌め合い部品が浮いてしまう場合があり、歩留まりが悪くなります。
ポケット角部にRが必要な部品の設計では、角部のR指示値の種類を統一することを知っておくことがコストダウンのポイントとなります。部品の機構上、角部のR指示値が同一値で問題がない場合は、R指示値を複数から同一に設計変更をすることでコストダウンが実現できます。その結果、R部の加工において使用する工具が1種類に削減でき、コストダウンにつながります。